ヴォクターヴの創始者でお馴染みのジェイミー・レイ。
彼はヴォクターヴのテナー、編曲を担当しており、ペンタトニックスやリバティ・ヴォイセズ、ウィンターパークのバッハ・フェスティバル・ソサエティなどのグループのために、何百ものレコーディングや何十ものフルアルバムを制作してきました。まさに巨匠。
彼は2022年10月1日にJ.W. Pepperのインタビュー動画に出演。
この動画ではジェイミー・レイともう一人のレジェンドが出演しています。
それはデリック・ジョンソン。彼はヴォイス・オヴ・リバティー(VOL)の創始者であり、ジェイミーとは旧知の友人であり、師匠に値する方です。
この動画ではデリック・ジョンソンのレジェンド物語に加え、ジェイミーとデリックのヴォクターヴ、ヴォイス・オヴ・リバティーそれぞれの設立当初の話、アカペラ合唱団の活かし方、曲の解説などについて語っています。
↓動画の下には内容の詳細、タイムスタンプがあります↓
【ヴォイス・オブ・リバティ設立について】
ヴォイス・オブ・リバティの始まりはアメリカ全土を移動しながらコンサートを行うリ・ジェネレーションという移動合唱団からでした。1972年、当時ディズニー・マジック・キングダムのディレクターを務めていたボブ・クロスが、フロリダのロータリークラブでリ・ジェネレーションのパフォーマンスを見た際、「君たちはディズニーよりディズニーらしいね」と言って、グループにシンデレラ城前での11日間、1日4回のパフォーマンスを許可しました。
観客の反応は好評で、メインストリートに並んでまで多くの人々が押し寄せました。
その後、彼らのクリスマスアルバムが、ブロードウェイの歴史で最も成功したミュージカルの指揮・作曲・音楽監督を務めたドナルド・ピッピンという人物の目に留まりました。このクリスマスアルバムが大ヒットし、12月中はパーク内でずっと演奏を続けました。そして1982年にエプコットが開園すると、リ・ジェネレーションはヴォイス・オブ・リバティ(VOL)に改名し、アメリカン・アドベンチャー・パビリオンの常設グループとなりました。
ヴォイス・オブ・リバティが始まったときのキャストは16人でしたが、その後32人に増員されて現在の編成に至ります。何百人もの歌手がグループに参加しましたが、中には20年以上在籍したメンバーもいます。ジョンソンの妻であるデビーは最長在籍年数の記録を保持しており、1982〜2015年の33年間で47,000回以上の公演を行いました!
オーディションと選考プロセスについて、ジョンソンは性格が最も重要だと言っています。「私は素晴らしい歌手を求めていますが、何よりも良い人を求めています。歌は教えられますが、人柄は教えられません。」
【合唱サウンドの構築】
ヴォクターヴとヴォイス・オブ・リバティのサウンド構築は、バンドスタイルとは逆のアプローチを取ります。バンドでは低音楽器がグループの基盤を作るのが一般的ですが、ヴォクターヴとVOLは高音から低音に音を築きます。まずソプラノがアンサンブルのトーンを決定し、次にセカンドソプラノがそのサウンドに溶け込み、続いてアルト、テノールと続きます。このアプローチにより、ジョンソンは、両グループが持つユニークでベルベットのような質感が生まれると言います。
発音に関してレイはポップス合唱のアプローチを取っており、パフォーマーは会話する様に言葉を歌うべきだとしています。ジョンソンは、クラシックなクリスマスソング「Joy to the World」の「let heaven and nature sing」の中の「nature」という言葉を例に挙げています。一部の合唱純粋主義者は「nature」を「not-your」と発音すべきだと主張していますが、そのような選択は聴衆を疎外する可能性があると彼は言います。
ジョンソンいわく、「母音は美しさをもたらし、子音は情熱をもたらす。」あなたはどちらを聴きたいですか?「That was amazing」それとも「That was ah-maaaaazing」?「You look wonderful」それとも「You look wooooonderful」?
【VOLとヴォクターヴのアレンジメントをあなたの合唱団に紹介する】
彼らの編曲は、歌って楽しく、しかしハイレベルで、予測不能な要素のある編曲です。一見するとその難易度に圧倒されそうになりますが、ジョンソンとレイの作曲には歌いやすい作品もあります。たとえば「Simple Gifts」や「Shenandoah」などは高校や中学の合唱団にとっては歌いやすい曲です。
また、彼らのアレンジメントは、10〜12人の小さなグループから100人以上の大きなグループまで、さまざまな規模の合唱団で演奏可能です。
【後世に遺産を託す】
デリック・ジョンソンは90歳の誕生日を祝ったばかりです。彼のお祝いには、アメリカ全土から何百人もの参加者が集まりました。当然、みんなで彼のアレンジによる「Happy Birthday」を歌いました!人生のこの段階においても、ジョンソンは新しい世代の歌手や聴衆に届くことを願って、音楽を作り続けています。「まだここにいる限り、何かをしていなければならない」と彼は言います。「今、やめる理由はないでしょ?」
自身のプロジェクトを続けることに加えて、ジョンソンは指導の重要性を非常に重視しています。「木の上よりも地面に落ちている葉っぱの方が多くなる年齢になると、自分への質問が『何をしているのか?』ではなく、『人のために何ができるか?』へ変わります。」ジョンソンは人生の前半は自分が何を成し遂げるのか、後半は他の人の夢を実現する手助けをすることに捧げるべきだと考えています。
アカペラ音楽の進化を振り返ると、デリック・ジョンソンがその先駆者であったことは明らかです。昔は「アカペラなんて誰も聞きやしない」と言われた時期もありましたが、その壁を乗り越え、道を切り開いたのが彼でした。
世界中の合唱団や合唱音楽を愛する人々は、ジョンソンが切り開いた道の恩恵を受けているのです。
【タイムスタンプ】
0:00 イントロ
1:11 ジェイミー・レイの仕事とは?
3:29 ヴォイス・オブ・リバティはどう始まったのか?
6:01 ドン・ピッピンとのランチ…その後ディズニーからの電話
9:02 そのサウンドが特別だった理由
11:20 ジェイミーがヴォイス・オブ・リバティを発見した方法: ティファニー・コバーンと「It Is Well With My Soul」
14:25 キャンドルライトコンサートとクリスマスアレンジメント
19:16 「Joy to the World」
21:13 ジェイミー・レイがお気に入りのクリスマスアレンジメント: 「Away in a Manger」
21:54 「French Chorale of Praise」
23:21 ハヌカメドレー
25:16 「Away in a Manger」と「Still, Still, Still」の詳細
28:25 ヴォイス・オブ・リバティに参加した歌手は何人いたか?
32:17 ヴォイス・オブ・リバティと歌った著名人
34:10 どのグループがこれらのアレンジメントを採用すべきか?
36:14 デリックの作曲スタイルはとても分かりやすい
39:38 彼らのスタイル、初心者用解説
45:16 デリックは自分の音楽をどう記憶してほしいと思っているか?
48:17 デリックの90歳の誕生日パーティーと「Happy Birthday」のアレンジメント
50:06 デリックが私たちに音楽を共有してくれたことに感謝
51:42 ヴォクターヴ: グループ名はどう決まったのか?
54:54 ゲストアーティスト
56:42 リ・ジェネレーション
58:39 ヴォクターヴのライブを観る
1:00:28 ヴォクターヴのクリスマスアレンジメント: 「Mary, Did You Know?」
1:01:54 「All Is Well」
1:04:20 「Joy to the World」(ヴォクターヴのアレンジメント)
1:05:37 「O Come, All Ye Faithful」
1:07:05 ジェイミーのお気に入り: 「All Is Well」
1:07:45 プログラミングのオプション
1:09:07 ジェイミーとデリックの参加に感謝
1:10:08 終わり…そしてチャンネル登録をお願いします