BÉLA BARTÓK 44 DUOS
バルトーク44の二重奏曲
岡山潔 服部芳子
【解説より抜粋】
コンサートの終わった東京、本郷のバリオホールは静まり返っていた。そこへ二つのヴァイオリンの妙なる調べが流れ出した。座席を取り払ったホールほぼ中心に特設ステージで、一本だけのマイクロフォンによる録音が始まった。1989年10月2日の夜10時過ぎのことであった。中秋の夜の録音は入念に、また和やかに進み、三夜をかけて全曲をとり終えた。
二重奏曲の録音ではヴェーグ・リシー盤、ゲルトレル・スーク盤があり、ともに定評を得ている。しかし、全く密やかな私見を漏らすとすれば、前者は民族色豊かなものの、表現が恣意的でいささか品格に欠ける。後者は素直なのが好もしいが、教科書的で深みがない。今回の岡山・服部盤によってようやくこの曲の真価がすみずみ明らかになったと思う。先入観なく無心でこのレコードに耳を傾けていただきたい。
このレコードは実演のホールトーンにできるだけ近づけるため、録音上の修正をほとんどしていない。ダイナミック・レンジが広いので、最弱音をよく聞き取りたいなら音量を心持ち上げるよう進める。
【プロフィール】
岡山潔、服部芳子は共に東京芸術大学および同大学院で学び、ヴァイオリンを兎束龍夫、H.ホルスト、W.ハンケの各教授に師事した。
1968年西ドイツ政府給費生としてハンブルク音楽大学に留学した二人はE.ハウプトマン教授に出会い、室内楽の分野で大きな音楽的影響を受ける。
この二人がヴァイオリンを担当したハンブルク音楽大学の弦楽四重奏が1970年ベルリンにおけるメンデルスゾーンコンクールで第一位になった頃から岡山・服部のコンビはヴィアイオリン二重奏においても積極的な演奏活動をヨーロッパで始める。
1971年にはそのヴァイオリン二重奏に対してブリュッセルのイザイ協会からイザイメダルが授与されている。
1984年帰国し、岡山潔はは読売日本交響楽団の第一コンサートマスターとして、服部美智子は愛知県立芸術大学教授として活動する一方、二つのヴァイオリンを軸とした室内楽活動に並々ならぬ情熱を傾けている。
【岡山 潔】
1984年から1991年まで読売日本交響楽団の第一コンサートマスターの任に当たった。1990年に母校の東京藝術大学の教授となる。1993年にはエレオノーレ弦楽四重奏団を結成。2008年には自分の名前を冠した弦楽四重奏団を結成した。2013年、神戸市室内合奏団の音楽監督に就任。2018年10月1日、東京都中央区にて脳腫瘍のため死去。享年75。
・1970年:メンデルスゾーン・コンクール(弦楽四重奏部門)優勝
・1984年:功労十字勲章
・2018年:従四位、瑞宝小綬章(没後追贈)
【商品内容】
・Béla Bartók LPレコード
・Béla Bartók ジャケット
・Béla Bartók 曲目ページ
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