ワルター・アウアー(フルート)Walter Auer, flute
ワルター・アウアーは世界中から引く手数多なソリストであり、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の首席フルート奏者である。
世界中多くの場所で演奏し、最近のシーズンではソリストとしてグスターボ・ドュダメル指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とメキシコ・シティで、ブルサ国立交響楽団、ジュール・フィルハーモニー管弦楽団、中国ツアーの期間中に、オーケストラ・オブ・ザ・ロイヤル・キャピタル・シティ・オブ・クラクフ、日本センチュリー交響楽団、カルラ室内オーケストラ、京都市交響楽団、九州交響楽団、山形交響楽団、サンディエゴ交響楽団、ケルンテン交響楽団、オーケストラ・フィル・アルテなどと共演している。
彼が人間の声ととても近い楽器を選んだことは偶然ではない。“オーケストラで歌う”ことはまさに彼が演奏で成し遂げようとしていることであり、彼の有名で独特なサウンドを際立たせることである。
故郷ケルンテンでは若いフルート奏者として、幸運にも自身初めての先生としてヨハネス・フォン・カルクレウスに学んだ後、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学にてミヒャエル・コフラー、ベルリン・フィルハーモニー・オーケストラアカデミーにてアンドレアス・ブラウに師事。バーセルにてオーレル・ニコレに薫陶も受ける。その後、ドレスデンフィルハーモニー管弦楽団の首席奏者、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団を経て、2003年よりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の首席奏者と務めている。
あらゆるフルートのコンクールでもたくさんの成功を収めており、ミュンヘン国際コンクール(ARD)をはじめ、クレモナ、ボンなどの多数の国際コンクールで入賞。それ以来様々な国際的なコンサートシーンで活躍している。Tudor(スイス)、Paladino(オーストリア)、カメラータ、ナミレコード、マイスターミュージック(日本)、BIS(スウェーデン)からCDを出している。
常に新しいレパートリーを増やし、原曲は他の楽器の為の作品もフルート用に編曲し(ショパンのピアノ三重奏曲など)、現代曲の委嘱や初演も行なっている。オーストリアの女性コンテンポラリー音楽の作曲家ルナ・アルカレイ(1926-2012)ともよくコラボレーションし、彼女はワルター・アウアーのために、ソロフルートの為の“en passant”(ウェールズの首都カーディフにてアウアーにより初演)、木管五重奏の為の”Escapade”(ウィーン楽友協会にて初演)を作曲した。
人々を惹きつけ、親身な教師として定評があり、ヨーロッパ、アメリカ合衆国、そしてアジアに渡りマスタークラス、ワークショップを開催している。2012〜2018年はウィーン国立音楽大学にて教鞭を執り、また尚美学園大学、神戸女学院大学で客員教授を務める。2019年、ウィーン国立音楽大学での指導を再開。
三響フルート24K(頭部管はヴェルナー・トマジ)を使用。